国家試験の合格率は本当に100%なのか?

歯科衛生士の国家試験の合格率は本当に高いのか?
よく合格率100%にするために合格しないであろう生徒は国家試験を受けさせて貰えないというのはよく耳にします。
大きな声では言えませんが少なからずほとんどの学校ではやっています。
入学者と国家試験の受験者変化から合格率100%のためにどれだけ間引いているか

入学者数と国家試験の受験者の人数の差これは正直わからないです。
入学者数も新卒の受験者数も分かるのですが、
新卒の受験者数には昨年留年した学生も新卒として含まれるため、今年10名留年させて昨年留年した10名が受験されると差が出ないので一見しただけでは分かりません。
オープンキャンパスでは卒業試験の合格率を聞いた方が良いかも知れません。

ただ一般的に学生生活3年間で休退学になる原因について時系列に沿って列挙します。

  • 入学直後〜ゴールデンウィークまで:学校生活についていけない、そもそも歯科衛生士になりたくなかった
  • 1年生最初の定期試験直後:学力についていけない。大量の試験数についていけない
  • 2年生進級後:1年生で基礎学力がついていないと学力についていけない
  • 臨床実習期間中:医院のスタッフ、現場の歯科医療を間近にしたときのギャップについていけない。人間関係の悩み。
  • 国家試験勉強についていけない。
  • その他、家庭環境、進路変更、結婚・出産のため休学する。   

すなわち、休学・留年・退学は学業不振はどの学年にも起こり得る日常的なことと言えます。

合格率100%のためにどれだけ間引いているか

オープンキャンパスで「足切りは何人くらいしているのですか」や「学校が国家試験を受けさせないことはありますか」と聞いてもなかなか明確には答えてくれないと思います。
「卒業までに必要な学力に到達せず、単位の取得ができなかったもの」、「受験資格がないもの」など学生の学力不足の場合がほとんどのようです。

ちなみに新宿にある複数の学科を持つ歯科衛生士の専門学校では毎年合格率が100%近いですが、実際には卒業試験の不合格者が17%ほどあることが在校生からお話を聞きました。特にここ2年下がっているということで卒業できなかった学生や在校生からかなりの不満が出ているそうです。